コーヒー購入時に見かける「フェアトレードコーヒー」
通常のコーヒーと何が違うのか、また購入時の注意点を解説します。
フェアトレードコーヒーとは
フェアトレード(Fair Trade)を直訳すると「公正な取引」になります。
コーヒー豆の栽培は一定の条件が必要なので、赤道付近のコーヒーベルトと呼ばれる地域のアフリカや中南米、東南アジアといった発展途上国で多く栽培されています。
フェアトレードとは、発展途上国で生産された商品を継続して適正な価格で取引を行い、生産者の生活水準や地位を向上させましょう。という取り組みです。
なぜ「フェアトレード」が必要なのか?
発展途上国で作られたコーヒー豆は国際市場で取引価格が決められますが、1㎏数十円をいった不適正な価格での取引がされてしまっているケースもあります。
そういった不適正な取引をなくし、生産者の生活を守るために「フェアトレード」という理念が生まれました。
フェアトレードは1960年代にヨーロッパから始まり、1997年にはFLO(国際フェアトレードラベル機構)が設立され欧米諸国を中心に拡大していきました。
コーヒー以外のフェアトレード
フェアトレードの対象は「コーヒー」だけではなく、主に発展途上国で生産されている、
- バナナ
- カカオ
- 紅茶
- お茶
- 米
- コットン
など様々な物が「フェアトレード」の対象となっています
フェアトレードコーヒー購入時の注意点
店頭やネットなどで「フェアトレードコーヒー」を購入するときに、注意すべき点を2点あげておきます。
- 認証マークは1つではない
- 認証マークがなくても「フェアトレードコーヒー」はある
認証マークは1つではない
フェアトレードの認証マークは「団体」と「商品」の2種類があります。
団体認証マーク
国際フェアトレード連盟(WFTO)に加盟している団体に付けられる認証マークです。(著作権の関係でマークの表示ができません)
国際フェアトレード連盟(WFTO)とは世界の生産者団体70ヵ国300団体が加入している組織で「フェアトレード」の普及に励んでいます。
国際フェアトレード連盟(WFTO)の以前の名称はIFAT(International Fair Trade Association)です。
商品の認証マーク
IFATの認証マークとは違い、商品単体に付けられるマークです。(カラーとモノクロがあり)
国際フェアトレードラベル機構FLOが発行しており、WFTOとは全く別団体の認証マークです。
商品が国際フェアトレード基準を遵守していることを証明しています。また第三者機関による定期監査も実施しています。
企業にも付与されるので、小川珈琲やスターバックス、キーコーヒーなどの商品にも認証マークが付いています。
日本で見かけるフェアトレード認証ラベルは圧倒的にこちらが多いです。
認証マークがなくても「フェアトレードコーヒー」はある
認証マークがついていなくでも「フェアトレードコーヒー」は販売されています。
「フェアトレード」には基準となる法律がないので、認証ラベルがなくともフェアトレード商品の販売ができます。
各企業や団体で独自基準を設けてフェアトレード商品を販売しているケースも多くあります。
店頭でもネットでもフェアトレード商品を販売している場合は、その旨の記載があるので、商品や企業情報などをチェックしてみてください。
フェアトレードコーヒーのデメリット
フェアトレードの理念に賛同し、いざフェアトレードコーヒーを探してみると同品質のコーヒーより価格は高めになっていることが解ると思います。
日本でフェアトレードコーヒーが浸透しない大きな理由は、まさに価格の高さが原因です。
輸入業者は「フェアトレード最低価格」が定められているので、国際市場価格が下がっても最低価格以上での買取が必要です。
ただしこういった基準があることで生産者の安定した生活が保障されていきます。
フェアトレードコーヒーの品質
フェアトレードには輸入業者だけではなく、生産者側にもルールがあり農薬や薬品の使用制限や遺伝子組み換え作物の禁止などが定められています。
「フェアトレード商品」だから品質が低いということはないので安心して購入してください。
フェアトレードコーヒーとは何?購入時の注意点は?まとめ
- フェアトレードコーヒーは、発展途上国で生産された商品を継続して適正な価格で取引を行い、生産者の生活水準や地位を向上させる商品
- 認証マーク2種類と認証マークがついていないフェアトレードコーヒーもある
- 価格は高め
- スターバックスや小川珈琲などの大手メーカーもフェアトレード商品を出している
おそらくこのサイトを見ている方は、毎日のようにコーヒーを飲んでいるコーヒーラバーの方だと思います。
いつも飲んでいるコーヒーをフェアトレードコーヒーにすることで、生産者支援に繋がりますので、もしフェアトレード商品を目にする機会がありましたら、選択肢のひとつに入れてみてください。
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